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オレは車を走らせた。

「普段映画館はドコ行ってる?」

『パルコかなあ。あたしアシがないからいつも電車なんだ。
 イオンの映画館は遠いから』


「今日のレイトショーはパルコなら9時から。イオンは9時25分」

『調べてきたの?』

オレはちょっと笑いながら「まあね」と答えた。
今日のデートは本当に念入りに準備してきたつもりだ。
なぜ映画を入れたか、それは映画を見ている間は会話をしないで済むからだ。
そしてそのあとは観た映画の話ができる。
沈黙をできるだけ作りたくない。
オレはデートの前は、会話が持つかどうか、それがとにかく不安で仕方なかった。

「ちなみにパルコは自由席。イオンは指定席だよ、券を買ったときに席が決められてしまう」

『良く知ってるねー』

パルコの劇場に行くことになった。

二人とも映画好きなので、今度はハート・ロッカーを観に行こうかと言ってみた。
ユカリは

『休みが合えばね』とだけ言った。

どう捉えたら…
これはやはりオレとは2度目はないという意味なのか?

ユカリはだいぶ話すようになったがそれでも
オレは彼女の気持ちが全然つかめない。

もう精神的にもだいぶ疲れていた。
頭も痛い。寒気がする。風邪か?


ユカリは煙草を吸う女だった。

まあ美容師なんてほとんどそうだろうけど。
今まで付き合った女もみな喫煙者だったから、慣れてはいる。
オレは吸わないんだが(笑)。

「気を遣うことないから。灰皿あるから使って」

『ありがとう』



しかしオレは車を降りるとき、灰皿に吸殻がないことに気付いた。

「あれ、さっき吸ってたよな?」

『アッ外に捨てた』

・・・・・

タバコを外に捨てる女。

オレはこの時点でユカリに対する気持ちはだいぶ冷めてしまった。










カチカチ


カチカチカチ…




『クスクス…乾クンてホント面白い人だよねー』

ユカリが突然笑った。

『さっきから思ってたんだけど、ウインカー出すのスゴイ早いんだもん!ウケる』

「面白かった?何点??」

『80点はあげるわ。バイクの時もそう?』

「うん。安全運転だろ?
 大切な人が乗ってるときは特にね」
オレは冗談ぽく言ってみた。

『大事な人かぁ…アタシって乾クンにとって大事な人なの?』

「うん。だから呼んだ」



9時。


パルコの劇場についた。
「ギリギリだったなー」

『最初は他の映画の宣伝だから大丈夫だよ』

それ見ながら、次の映画を何にするか考えるの

ユカリは言った。




映画は始まった。

オレは正直ホッとしたけど
実は映画どころじゃなかった。

頭がガンガンする。
寒気がする。
胃が気持ち悪い。


シャーロック・ホームズは、ハッキリ言ってつまらなかった。
意味がわからないし、退屈だ。

でもユカリは寝ることもなく、ずっと映画を観ていた。



ユカリは…今日のデートはどうだったんだろう。

オレは隣に座るユカリの表情を時々うかがいながら、そればかり考えていた。

                   ~第7話へ続く~
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