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何を言ってるのか分からなかった。

オレは頭が混乱していた。
やっぱり熱がひどいらしい。


あれだけ冷たい態度で?
どう考えたってオレはユカリに嫌われているとしか思えなかったし、思えない。
しょっぱなから
『店の前通らないでください』

「この前、オレが電話して予約しようとした時。
 佐山さんが休みでいなかったよね。そのとき青木さんが佐山さんを電話で呼んでくれたことがあった。
 オレはすごい嬉しかったよ」

そんな会話をした。
でもユカリは『え?覚えてません』

「花粉症大丈夫?去年シャンプーしてくれた時、すごいツラそうだったよね」
でもユカリは
『そんなことありました?忘れました』


他にもあの時ああだったねー、なんていう話を何度もしたが
いつも『そうでした?忘れました』。

エレベータでも、店の待合ベンチでも異常なくらいオレから離れるユカリ。

しかも『義理で来てあげた』みたいなことも言い放った。



だが、ユカリは今

オレの目をまじまじと見つめて言った。

『アタシと付き合ってください』


笑えない冗談だ。
オレは半ばあきれてこう言った。
ふざけるのもたいがいにしろよと。


「あの…どう考えたってオレはキミに嫌われてるよな?
 一体何のつもりで言ってんの?青木さん性格悪いね。そんなウソはバレバレ」

いつもの毒舌を吐きだした。
オレの悪い癖だ。



気の強そうなユカリだったが、このときだけは泣きそうな表情になった。
『違う…。
 乾クンてニブイよね。
 アタシが前から乾クンのこと気になってたの、気付かなかったの?
 佐山さんにも相談した。
 だから今日乾くんがデートに誘ってくれて、ホントはすごい嬉しかったんだよ。
 アタシの気持ち…伝わらなかった?』


佐山さんが言ったあの言葉。
『うちのユカリちゃんが、乾くん相手に婚活するってさー』
それは冗談じゃなかったらしい。


オレはよく分からなかった。
ずっと何を考えているのか…どうしたらいいのか頭の中が整理できない。


だからオレはとんでもないことを




言った。





「青木さんとは無理です。自信ない。精神的にキミを維持できない。すみません」



拒否をした。
理由は、生のユカリに幻滅したから。

それもある。


でも本当の理由は…違う。




最後は酷かった。


『店の前を通らないで駅まで行って』

『ここでいいです』

『今日は何のために来たのか分かんない。
 なんでさそったの?バカみたい』


オレはボロクソに罵られ、ユカリを降ろした。
ユカリはオレに断られ、逆上した。キレていた。
オレから誘ったし、確実に受け入れるハズだったから驚いたのだろう。


顔も見たくない。

だからメールも送らないし、ユカリから『今日はありがとう』みたいなメールが来ることも、
予想どおりなかった。

これが最後だ。
最初で、最後のデート。



「最悪だな…あんな女だとわかっただけでも良かった。いい経験になった」
オレはそう呟いていた。

こんな女は初めてだし、こんなに疲れたデートもなかった。
デートじゃないだろこんなの。

もうたくさん…




もう二度とあの店には行けない。

あ…ワンピース早く返して来よう。
もういらないな。意味がない。

オレは大量にレンタルしたワンピースを、その日のうちに返却しに行った。



帰るとすぐに…寝た。

頭が痛い。




オレはユカリが好きじゃない。



オレが好きなのは…




ユカリじゃない。

                  ~第9話へ続く~

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