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あの日からオレはますます気まずくなった。

ナミと顔を合わせることが。





だがもうすぐこの仕事も終わる。
オレは就職がなんとか決まり、4月から京都へ行くことになった。

もうナミとは会えない。


今日もナミとはほとんど会話のないまま…
家へ帰った。

「気まずい思いさせてごめん。自然に話したつもりだったけど、ナミちゃんは話しにくかったよね。
 この前のことは気にしないで」


どうせ返ってこないだろうけどメールを送った。



ナミはやっぱりいいコだった。
返事。
『そんなことないですよ。明日ヒデハルさんの送別会ですよね。
 寂しいですけど…でもまた遊びに来てくださいね!』




もう来ないよ。

会えばまた好きになってしまうから。

だからもう君とは会わない。会えない。

会いたくない。




翌日。

オレは送別会に呼ばれた。


最後に皆からメッセージをもらった。
寄せ書きももらった。

嬉しくて涙が出そうになった。

 ヒデハルさんへ
 
 いつも楽しい話を聞かせてもらって楽しかったです。
 僕が失敗してもヒデハルさんはいつもドンマイ!って言ってくれて…
 いつも励ましてもらえてうれしかったです。ありがとうございました。
 また遊びに来てください。

 
 
 最初は緊張しましたけど、
 いつもヒデハルさんが話しかけてきてくれるので私も話せるようになりました。
 場所は違うけれど、ヒデハルさんのことずっと忘れません。
 ありがとうございました。また来てくださいね。

 
 また一緒に遊びに行きたいです。
 いつも親睦会を企画してくれて、
 遊びに連れて行ってもらえて本当に楽しかったです。
 今は凄く寂しいけど、またいつでも遊びに来てください。
 ありがとうございました。



行くよ。オレも皆に会いたいから。
でも…ナミちゃんがいないときにね。



別に取り柄もない、芸もないオレが
こんなことを言われた。すごくうれしかった。


『ヒデハルさん。
 このケーキ、ナミちゃんが作ったんです』


朝早起きして、ナミが一生懸命作ってくれた手作りのケーキ。
板チョコには『ヒデハルさん ありがとう』と書いてある。
心のこもった、世界で最高にうまいケーキだ。

本当にうまかった。

こんなうまいケーキが世の中にあるのかと、オレは何度も思った。


ああ…こんな嫁が欲しい。
オレはやはりナミが恋しい。


 

・・・・・



 

送別会が終わり、家に帰った。


ナミにメールを送った。
オレはメールが苦手だ。でも本当にうれしかったから。



「今日は本当にありがとう。ケーキすっごいおいしかったよ。
 あんなケーキ初めて食べた。うれしかった」



ナミから返事がきた。

『キレイにできなくてゴメンなさい。
 でも喜んでもらえて嬉しいです。
 たくさんの思い出本当にありがとうございました』



しばらくオレは返事をしなかった。

いくら送ったところでこのコはもう無理だということは分かってる。
だから返事をしようか、そのまま流そうか悩んでいたのだ。


すると意外にも

ナミからまたメールが来た。驚いた。


『あの…
 
 ヒデハルさん
 今度二人でご飯食べにいきませんか?
 ナミが最後の送別会してあげます。二人で』




マジか。

オレは何度もメールを見た。

オレにチャンスがまだあるのか。
ナミは一体何を考えてる?
まったくつかめない。
女の心理がまったくわからない。


ナミは…

一体何を考えてる?



「明日の夜は?」

『いいよ。
 じゃ明日は…

 バイクで迎えに来て』




こんなことってあるだろうか。

オレはまだ夢の中にいるらしい。

オレはナミにはバイカーだということは言ってない。
いつも原チャだ。

原チャがパンクして動かなくなった日、バイクで出勤したことが1度だけある。
その日はナミがいなかったのだが、そこで知った職場のヤツらが話したらしい。

「あの物静かな奴に、あんな趣味があったとはねェー」と。

そうオレは普段仕事ではモっサイ男だ。
自分でたとえるなら、ドランクドラゴンの鈴木みたいな感じ。

そんな奴がチョッパーに乗ってれば、意外と思われるのも無理はない。
前の職場でもそうだったな。

「お前にあんな趣味があったとはなー」と言われたことがよくあった。



『だいぶ前から思ってたんですけど…
 ヒデハルさんて不思議なヒトですよね。天然だし。何言うか分かんないし(笑)。
 すごい意外ですよぉヒデハルさんがバイク乗りだなんて。
 …あたしヒデハルさんのコトもっと知りたいです』


ここは勘違い男の本領発揮だ。

オレのことをもっと知りたいだと?!!

女性諸君に言っておこう。
こんな言葉は間違いなく男を勘違いさせるぞ?

『で…アタシは乗せてもらえるんですかぁ~?』


「あまり乗せない主義なんだが…
 でもナミちゃんだからなー」


『ピッタリくっついてあげますよぉ』

おいおい…

これは現実か?!

だいたいバイク好きな女の子っているの?


いるらしい。
ごくわずかに。


このコ男を知ってるなァー。

まいった…

でも



もちろん







答えは決まってる!




「わかった。ちょっと緊張するけど。
 じゃ明日6時に迎えに行くから」


『わーいヒデハルさんありがとう☆
 でも…無理言ってゴメンなさい…』



全然無理じゃないし!!(笑)


こんなことってあるのか?

まだ現実とは思えない。


ナミ。
お前はオレにまだチャンスをくれるって言うのか。

オレもお前のことがもっと知りたいんだよ。



男ってバカだなー…

               ~第13話へ続く~
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テーマ : ひとりごと - ジャンル : 車・バイク

 

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