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ナミとの会話は楽しかった。

ナミといる時間は…
本当に夢のようで、こんなに充実したデートはないと思った。
一回は断られた、だがやっぱりオレはナミを目の前にして見逃すことなど、
できるハズがない。


でも前とは違う明らかに違う。

ナミはカップルシートを予約した。
ナミはもう、オレと肩の触れ合う位置までキてる。


絶対キメてやる。
今日こそはお前を手に入れてやる。

何が何でも。


・・・・・

オレはまだ言ってない。答えを。

さっきナミが投げかけた『今もアタシのこと、スキ?』


もう短い針が、11の位置をとっくに過ぎていた。
長い針は、もうすぐ12へ到達しようとしている。

12へ…

12へ。


「そろそろ帰ろっか…」

オレは答えを出さない。まだ。

「明日学校でしょ?オレも仕事だから。
 朝早いし…今日は夜遅くまでごめんね」



『うん大丈夫。
 なんか今日はあっという間だったね』




「うん。
 また会えるかな。
 オレ引っ越しするけど…また会えるかな」








『・・・ダメ。今日が最後。最後のっていったじゃん』

「……」


・・・ナミはどう思ってる?
オレのコトどう思ってる?

オレまだお前の気持ちがわかんねェよ。







・・・・・・





人気のない道路を、2ケツのバイクが走ってる。
カップル。
カップルじゃない。

ただの先輩と後輩。





ナミは突然、こんなことを聞いてきた。

『ナミから質問です!
 今日は、ヒデハルくんは』


そう言って、ナミはしばらく黙った。





「楽しかったよ。ありがとう。
 合ってる?」



『サンカクです!ニブイなぁヒデハルくんて』


「うるさい(笑)。
 
 …じゃあ、それは最後に答えるよ。考えとくから。
 
 今度はオレの気持ちを話していいか?」


そう言ってオレは、オレの体にしがみつくナミに話しかけた。

ナミが作ってくれた花の話。
ナミが書いてくれた手紙の話。
ナミが用意してくれた送別会の話。

それから…
ナミが早起きして一生懸命作ってくれた、この世で一番うまいケーキの話。

ナミを後ろに乗せて、帰りはそんなことを話していた。

オレは本当にうれしかったし、
ここまで女の子に親切にしてもらったこと、なかったから。

「今まで女の子に何かをもらったことが、あまりない。
 オレはいつもあげる方で。もらった方は忘れてんだろーな。
 だからナミちゃんからいろんなものをもらってうれしかった。
 形に残るものもそうだけど、
 何よりオレのために一生懸命作ってくれたこと。
 それがすごくうれしかったんだよ。
 ケーキはおいしかった。あんなケーキは初めてだったよ。
 ありがとう。
 ホントに・・・ありがとう」


『そんなこと言われると、テレちゃいます…』

ナミは少しはにかんだ。

それがまた、オレには可愛くてしょうがなかった。



いつ言う?

いつ…




赤信号。


「もうすぐ栗東だよ」

『もう…?』


最後の


信号。





赤。


最後の信号は









先に口を開いたのは、ナミだった。


『もう…終わり?』

「明日学校だろ。ミセーネンはさっさとお風呂入って寝なさい」




信号が変わり、オレはナミの家までバイクを走らせた。


エンジンを止めた。



ナミは降りなかった。



「なんで降りない」






しばらく…黙っていた。


「ほら風邪ひくぞ。またいつか遊びに行こう」




『行かない』






『今日じゃないと行かない』


「……」







『…まだ帰りたくない』




いつも左手のペアリングは外してある。
オレと会った3回とも。

今日はナミの『異変』に気付いた。

勘違いじゃない。
勘違いだなんて言わせない。




帰りたくない?

オレも
まだ帰らない。
帰る予定がない。

お前をここで帰すつもりなんて、全然ないから。




オレは

オレの行きたいトコに行く。
今から。


オマエは

オマエの行きたいトコに行く。
オレと。



「分かった」

じゃ今から


「オレの行きたいトコに行く。
 しばらく目をつぶってて。しっかりつかまってれば大丈夫だから」



ナミの胸がオレの背中に当たる。

胸がドキドキしてる。
オレも。

                 ~第16話へ続く~
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テーマ : ひとりごと - ジャンル : 車・バイク

 

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