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いつの日だろう

バイクにミラーはいらない

そう思ったのは








オレはナミを乗っけてバイクを走らせる。

昨日とは違う距離が全然。

ナミはもうオレの女になった
それが分かった。



「ナミを彼氏と別れさせること」
それが出来た。
ナミを満足させることも出来た。
あんなヤツより。


オレの大嫌いな、ナミの彼氏。
そいつからナミを奪い取った。大好きなナミを。

お前がナミを大事にしないからこうなるんだよ。
もうナミはお前なんかに見向きもしねェ
ナミはいまオレにゾッコンだからな。
これからも散々ナミとヤりまくってやる
オレの女だから

せいせいした。



そう言いたいところだが…


オレはなんか変な気分だった。
思い出せないその時の感情が。



ただ、帰りはあまりしゃべらなかった。

ずっと「何か」を考えていて、しゃべらないまま

ナミはそういう空気が読める女だった。
だからあえてオレに話しかけなかったのだろう。





・・・・・・






やがてナミの家についた。

なんで




なんであんなことを





「最後の送別会楽しかったよ。
 1日のびたのは予想外だったけど…」



『予想外?
 ウソだぁ。ヒデハルはずっと考えてたんでしょ?』


「別にー。オレ淡白だから(笑)。
 こんな経験もう二度とできないだろうな。
 なんかワルイことした気分。若い女を買った気分」

冗談めかして言った。


『買われたわけじゃないよ』


あたしも
好きだから

ヒデハルが好き




ナミはまた

オレの目を見つめて言う。



だってアタシのコト
こんなに大事にしてくれるヒトいないもん

ヒデハルならずっとアタシを守ってくれそうだから
だからヒデハルと一緒にいたいの

ヒデハルが好き
大好き…



ダメだ
もう見るな

オレはナミの顔をもう見ないことにした。



なんで

あんなこと言ったんだろう







「ありがとう」

すごくうれしい




うれしい


オレもナミが大好きだから
こんなに惚れた女いないから


でも





「…彼氏に電話しときな」








「昨日のはウソだった」








「簡単だよ」




「ウソだった。そう言いな」


「それで済むから」




キミの彼氏には悪いことした。



最後に
「彼氏とこれからも仲良くな」

そんなことこれっぽっちも思っちゃいないけど。


だってまだオレはナミの彼氏が嫌いだから。
こんな可愛いナミと付き合った男が許せない。
あんなヤツがナミとセックスしてたなんて
考えるだけで殺したくなってくる
あの野郎…あの野郎許せねェ…



わからない


今もわからない


オレは時々自分で自分がわからなくなることがある


なんでこんなことしてる
なんであんなこと言った
今なんでココにいる
何がしたい
どうしたい

一体オレは何を考えてるの



だから今も苦しんでる
意味不明で原因不明な病気



ナミのコト大好きなんだろ
なんで奪わない






『なんで…?!!
 ちょっと意味わかんない!』


『あたしと付き合うつもりじゃなかったの?!』


『もうあんなダメ男とは別れました。
 だから全然気にすることないじゃん!』



違う

そうじゃない

わからないって






わからないって







「言ってんだろ!!!
 電話しとけ!スグに言え!!オレの前で言ってもいいぞ!
 昨日のはウソだった!言え!!!!!」





『なんで…
 あたしのことどう思ってんの
 ヒデハルくんナミのコト好きっていってたじゃん…
 なんで怒ってんの…』


わからないんだって


「リハーサルするか?!!
 『ごめんウソでした』。さあどうぞ!」







ナミを泣かせてしまった。


初めて



女の子を泣かせてしまった…。

どういうつもりで
言ったんだろう




「ナミちゃんは今日が最後って言ったから。
 オレもう帰るね。楽しかったよ」



『まだ帰らないで…ヒデハルが好き…』


ああ。



オレもナミが大好きだ。



ナミは完璧すぎる。
顔は可愛い
スタイルも抜群
化粧も上手い
ファッションセンスも文句なし
男を知ってる
うまい
オレの気持ちがわかる
カワイイ

カワイすぎてオレにはダメだ

オレなんかがお前に手を出しちゃダメなんだよ



ナミに言った。


しっかり者のナミには
そんなダメ男がピッタリなんだって。




オレはバックミラーにナミが映ってること

それはわかっていたが

絶対に見なかった。

見るとまたUターンでもするんじゃないかってね。





バイクにミラーはいらない。

オレはミラーが嫌いだ。
後ろに何かがいる
うっとうしい
後続車が嫌いだ
自分のペースで行きたい
オレを邪魔するな
うっとうしい

それに…
ミラーに頼るから事故るんだ



そんなモノ見てるから



惑わされるんだ







・・・・・・・






送別会の日
ナミからもらった花。

今も毎日眺めてる。

綺麗な…本当に綺麗で美しい花。

オレは女の子に花をもらうなんて初めてだった。

しかも
別れを惜しんで泣かれるなんてことも、初めてだった。

『いつもあたしが失敗しても、だいじょうぶって言ってくれたことが印象的でした。
 何回も助けられたし、元気をもらったし何より…
 ヒデハルさんは本当に優しいです。
 またいつでも遊びに来て下さい』

寄せ書きに書いてあった。

大好きな女の子に、別れを惜しんで泣かれる。
こんな経験二度とできないかもな。
うれしい。
本当にうれしかった。


オレはみんなに感謝の思いを込めて、手紙を書いた。
もちろんナミにも。




その夜。

『ヒデハルさん
 短いようで長かった3ヶ月間
 ほんとにお世話になりました
 
 ヒデハルさんには本当に感謝してるし元気づけられたし、助けられました。
 あたしがお酒を割った時
 ヒデハルさんが大丈夫だよって言ってくれたのが嬉しかった
 ヒデハルさんに頑張ってることを認めてもらえた?ことが
 あたしの励みになってました。
 
 もう明日からヒデハルさんはいないんですよね…
 
 あたしの中でヒデハルさんの存在って
 かなり大きかったんですよ
 
 だから寂しくてしょうがないです
 辞めてほしくなかった…
 もっともっと一緒に頑張りたかった
 ヒデハルさん以外のヒトなんてありえません。
 
 でもココでヒデハルさんと出会えて良かったって心から思いました。

 あのお花の花言葉、聞いてください。


 大きな白い花、ラナンキュラスは
 「爽やかな魅力」
 ヒデハルさんは爽やかなので(笑)

 ピンクのカーネーションは
 「あなたを熱愛しています」
 みんなから愛されてるヒデハルさん

 ピンクのバラは
 「恵み」
 就職したヒデハルさんに恵みがあるように

 ピンクのガーベラは
 「崇高な愛、美」
 
 大切な人へ贈る花です。

 白のカスミソウは
 「清い心、思えば思われる」
 いつまでもピュアなヒデハルさんで

 ピンクのスイートピーは
 「門出、優しい思い出」です。

 あたしはもちろん、皆からの気持ちです。
 ヒデハルさんは本当に優しい
 さりげなく嬉しいことをゆってくれたり 
 ヒデハルさんがいるだけで
 和むしムードメーカーでした。
 
 次の職場でも頑張ってください。
 きっとヒデハルさんはドコに行っても愛されキャラになると思います。

 いつでも待ってますね。
 また会えますよね?

 今までありがとうございました。


 あっ
 犬の形をした花。
 あれはヒデハルさんですよ(笑)
 カワイイでしょ
 
 河瀬ナミ』



ナミからこんなメールをもらった。
もちろん初めてだ。

オレは幸せモノなんだな
心から思った。

一生一度の大恋愛。

オレは今まで自分から好きになった女の子に優しくされたことがない。
付き合うなんてもちろんない。

『友達にしか見られない』
そんなセリフはもう、聞きあきた。

初めて夢中になった女の子が、
早起きしてケーキを作って待っててくれた。
見たことのない、見ることのないとてつもなく美しい花を
一生懸命作ってくれた。
手紙ももらった。

本当に…
うれしくて

今でも毎日見てる。




ナミが好きだ。



オレはこんなコに好かれてホントに幸せだった。

オレはこのコを好きでホントに幸せだった。






数日後。






「元気?」


『いらっしゃいま・・・あっヒデハルさん!!
 お久しぶりです!』


「みんなオレなしで大丈夫かー(笑)
 クレームきてないかー」


『いやー大変ですよ精神的にね!
 だって癒し系がいなくなっちゃったから』

「ハハハハ癒し系か!
 うれしいなー。ホント可愛いよなー。

 差し入れ持ってきたよ。

 まかないいっつもショボイからな、店長には内緒だよ
 デザート用意してきた」


『さっすがァ!!ありがとうございます!』

さてと・・・


オレはカウンターに座った。
そして元後輩の店員にメニューを見せた。

「フミヤくん、この中で何が好き?おすすめは?」

『オレは特選ロースです。脂のっててウマいんですよ』

「じゃまずそれいこう」

「ナオミちゃんはどれがおススメ?」


『近江牛特選塩タンかなー。ネギ多めに入れてあげますよ!』

「おし!じゃあ特選ロース2人前と近江牛特選塩タン2人前!」

『かしこまりましたー!』



注文の品が、来た




あ…


ゴメン
サランラップ貸して




ありがとう






はい




もうオレお腹いっぱいだから


コレみんなで食べて



今日のまかない


いつも残り物ばっかだもんねー





いいから

ホントにもう腹いっぱい

小食なの知ってんだろ

返されても困るって
みんなで食べてよ







『ヒデハルさん、ナミちゃん今日来てますよ』


!!!!!!


平常心でいこう…平常心!



「ナミちゃん元気?」

『ヒデハルさん!来てくれたんですね!
 うれしい~』



アアやっぱ可愛い~
来て失敗したな


「今日も可愛いね!また惚れちゃったらゴメンね!」

オレは周りに聞こえないようナミに言った。

『もう…変な人!!』

ナミは笑って答える。

みんな知らない。

オレがナミに手を出したなんてこと。

オレはあくまでも
優しいおにーさん的な存在として、ここでは通ってる。
だからそのイメージを壊したくない。

ナミに


「彼氏と別れろ」


そんなこと言うヒトじゃないから。

みんなの中では。




ごちそうさま

おいしかったよ
ありがとう

また来るから

来たいんだ

みんなに会いたい


ナミにも?

どうかな…





しばらく・・・・




恋の予感なんて




なさそうだな…。











バイクのハンドルにミラーがついてある。

小さなミラーが右下に一つ。

後ろなんて見えない。全ッ然見えない。

見る必要がない
見たけりゃ自分の目で見ろ振り返って


目視

教習所でならったろ


そんなもんに頼るな



だって見てると

惑わされるからな







ナミを見てると

いつも頭がおかしくなる

だからイヤなんだ








でもこればっかりはしょうがない








オレは確かに…


ナミが好きなんだ








・・・・・・







『ヒデハルー!!何時まで寝てんの!!仕事は?』



うるさいなー

20日からだよ

だから毎日ブログ更新できるんだよ(笑)




オレはカレンダーをみた






あ・・・・・


もう4月




4月は








始まってる










いつまでもボケーっとしてると









また見逃すぞ



                 ~乾ヒデハルの恋愛日記 完~
                   【編集後記へつづく】
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